
【第16回】
シセンとネパールの違いとは?日本のレッサーパンダの亜種

▲同じように見えて実は違う?「シセン」と「ネパール」の2つの亜種のひみつ。
動物園の案内板をじっくり読んでいると、
レッサーパンダの紹介欄に「シセンレッサーパンダ」や、
「ネパールレッサーパンダ」という、
少し長い名前が書かれているのを、
見かけたことはありませんか。
「同じレッサーパンダなのに、
名前がちょっと違うのはどうして?」、
「日本の動物園にいるのはどっちの種類なんだろう?」と、
素朴な疑問を抱いた方もいるかもしれません。
実は、
レッサーパンダは、
世界に1種類しかいないわけではなく、
住んでいる地域や身体の特徴によって、
大きく2つの「亜種(あしゅ)」に分類されています。
しかしながら、
遠目から見ただけでは、
どちらも同じもこもことした、
可愛いレッサーパンダにしか見えないため、
多くの人がその違いを意識せずに通り過ぎてしまいます。
この嘘のような真実は、
よく観察するとお顔の雰囲気や毛の濃さ、
さらには、
体のサイズまでハッキリとした、
違いがあるという点にあります。
今回は、
知っているだけで動物園のレッサーパンダ館を、
10倍ディープに楽しめる、2つの亜種の違いと、
日本の園館における最新の事情について、
詳しく余すところなく解説して生きたと思います。
【違い①】:住んでいる故郷が違う!「生息地域」の境界線
2つの亜種の最も大きな違いは、
野生の彼らが元々暮らしている、
「故郷(生息エリア)」の場所にあります。
◉:ヒマラヤ山脈を挟んだ西と東
レッサーパンダはアジアの、
高山地帯に生息していますが、
ヒマラヤ山脈の険しい、
環境を境界線にして、
住む場所が綺麗に分かれています。
❒:ネパールレッサーパンダ(ニシレッサーパンダ):
その名の通り、ネパールをはじめ、
インド北東部、ブータンといった、
ヒマラヤ山脈の「西側」に住んでいます。
❒:シセンレッサーパンダ:
中国南部(四川省、雲南省など)や、
ミャンマー北部といった、
ヒマラヤ山脈の「東側」に住んでいます。
野生の個体数が数千頭から1万頭未満とされ、
世界的に絶滅が心配されている彼らですが、
特に西側に住むネパールレッサーパンダは生息地が狭く、
より深刻な危機に瀕しています。
しかしながら、
どちらの亜種も豊かな自然環境や、
森林がなければ、
生きていけないという点では、
全く同じ大切な命です。
【違い②】:一目瞭然!「体の大きさと毛色」の違い
次に、
私たちが実際に動物園で、
観察するときに最も分かりやすい、
見た目の違いについて解説します。
◯:ガッチリ色濃いシセンと、小柄で優しいネパール
🔶:シセンレッサーパンダ:
全体的に体が一回り大きく、ガッチリとした体型をしています。
背中の毛色は「深みのある濃い赤茶色」で、
顔の白い模様よりも赤茶色の部分が多く、
比較的引き締まったワイルドなお顔立ちをしています。
🔶:ネパールレッサーパンダ:
シセンに比べて小柄でスリムな体型をしています。
背中の毛色は「少し明るい黄色みがかった赤茶色」で、
お顔全体の白い面積が広く、
全体的に優しくあどけない、
顔立ちをしている個体が多いです。
並べて比較すると、
「色が濃くて大きいのがシセン」、
「色が少し薄くて小柄なのがネパール」と、
驚くほどハッキリ見分けることができます。
【違い③】:日本にいるのはどっち?国内の「飼育数」の圧倒的な差
それでは、
私たちが日本の動物園で、
出会うレッサーパンダたちは、
一体どちらの亜種なのでしょうか。
🔴:実はほとんどが「シセンレッサーパンダ」
この嘘のような真実は、
日本の動物園にいるレッサーパンダの、
**約9割以上が「シセンレッサーパンダ」**である、
という点にあります。
かつて日本全国で大ブームを巻き起こした、
千葉市動物公園の「風太くん」をはじめ、
SNSで人気を集めている、
アイドルパンダたちのほとんどは、
体が大きく毛色が濃いシセンレッサーパンダなのです。
日本は世界で最もシセンレッサーパンダの、
飼育頭数が多い国の一つであり、
国内の繁殖技術の高さは世界中から絶賛されています。
しかしながら、
日本国内にはわずか数カ所だけ、
非常に希少な「ネパールレッサーパンダ」を専門に飼育し、
血統を守り続けている特別な動物園が存在します。

▲日本の動物園でもお馴染み、毛色が濃く大柄な特徴を持つ「シセンレッサーパンダ」。
【違い④】:どこで会える?亜種別の「おすすめ動物園」
ブログの読者が、
「本物のネパールレッサーパンダに会いに行ってみたい!」と、
思ったときのために、
国内の主な飼育園館をまとめました。
💕:シセンレッサーパンダに会える主な動物園
日本全国のほとんどの動物園、
(例:旭川市旭山動物園、千葉市動物公園、静岡市立日本平動物園など)で、
出会うことができます。
どこへ行っても元気でもこもこな、
シセンたちに会えるのが、
日本の動物園の素晴らしいところです。
💙:ネパールレッサーパンダに会える数少ない動物園
国内で純粋な、
ネパールレッサーパンダを、
観察できる聖地は、主に以下の園館に限定されています。
🔶:熱川バナナワニ園(静岡県):
日本におけるネパールレッサーパンダ、
飼育・繁殖の総本山です。
🔶:東京都多摩動物公園(東京都):
熱川からお引越しした個体など、
希少なネパール系を飼育しています。
🔶:仙台市八木山動物公園(宮城県):
こちらも過去に海外や熱川からの、
血統を受け継ぎ、展示を行っています。
もし、
静岡県の「熱川バナナワニ園」を訪れる機会があれば、
いつも見ているレッサーパンダよりも少しお顔が白っぽく、
あどけない表情をした「ネパールレッサーパンダ」たちの違いを、
ぜひ肉眼で実感してみてください。

▲国内では非常に珍しい「ネパールレッサーパンダ」。顔立ちが白っぽく優しいのが魅力です。
「日本国内におけるネパールレッサーパンダの飼育の歴史や、
可愛い個体たちの紹介は、公式繁殖拠点である、
熱川バナナワニ園(公式ウェブサイト・レッサーパンダ紹介)でも、
詳しく発信されています。」
【まとめ】:亜種の違いを知れば、動物園めぐりが何倍もディープに!
今回の内容を振り返ってみましょう。
🔵:故郷の違い:
ヒマラヤ山脈を境界に、
西側に住むのが「ネパール」、
東側に住むのが「シセン」。
🔵:見た目の違い:
色が濃くガッチリ大柄なのが「シセン」。
色が少し薄く、お顔が白っぽくて小柄なのが「ネパール」。
🔵:日本の現状:
日本の動物園にいるほとんどは、
(9割以上)が、シセンレッサーパンダ。
🔵:ネパールの聖地:
静岡県の「熱川バナナワニ園」や、
東京の「多摩動物公園」など、
ごく限られた場所でしか会えない。
一見すると同じように「かわいい!」と、
通り過ぎてしまいがちなレッサーパンダ。
しかしながら、
彼らの名前の前に付いた「シセン」や、
「ネパール」という文字に注目してみると、
壮大なヒマラヤ山脈の自然や、
それぞれの国で命を繋いできた歴史のドラマが見えてきます。
この嘘のような真実は、
日本の動物園が世界的な、
絶滅危惧種である彼らの血統を、
亜種ごとに正しく、
そして大切に守り続けているという、
プロフェッショナルな努力の結晶でもあります。
次に動物園を訪れた際は、
ぜひ案内板に書かれた「亜種名」を、
しっかりとチェックして、
彼らの自慢の毛並みやサイズ感を、
じっくり観察してみてくださいね!。
- 【AI生成画像について】
- ※本記事のアイキャッチ画像は,Geminiに搭載されている
- 画像生成機能(Imagen)を使用したAI生成画像
- (Image generated by AI)です。イメージ画像のため、
- 実際の個体や現地の状況とは異なる場合があります。
- 【出典・参考文献】
- 熱川バナナワニ園(公式ウェブサイト・レッサーパンダ紹介)



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